「寒い冬の時期、もうエギングシーズンは終わりかな…」「冬にアオリイカなんて釣れないよ」
とあきらめていませんか？
たしかに、陸から（おかっぱりから）釣るのは水温が下がって難しくなります。 でも、ボート（船）に乗って「ティップラン」という釣り方をすれば、冬でも大きなアオリイカを釣るチャンスはじゅうぶんあります。
冬はアオリイカのサイズが大きくなる時期なので、自己ベストの更新も夢じゃありません。
この記事では、冬のティップランで釣果を出すためのコツと、おすすめの道具（タックル）を、詳しく解説していきます！
目次
そもそも「ティップラン」ってどんな釣り？
ティップランエギングは、陸から（おかっぱり）のエギングとは少し違う、船の上からアオリイカを釣る方法です。
一番の違いは、船が風や潮の流れで動いていく（ドテラ流しと言います）のを利用することです。
陸からのエギングはエギを遠くに投げて、手前に引いてきますよね。 でもティップランは、エギをまっすぐ船の下に落として、船が動くことでエギが船から離れていくのを利用します。
イカがエギに触ると、竿の先（ティップ）が「ピンッ！」と戻ったり、小さく曲がったりします。その瞬間に素早く合わせる（竿をしゃくり上げて針をかける）、とてもドキドキする釣りなんです。
なぜ冬にティップランがおすすめなの？
冬になると、アオリイカは水温が安定している**深い場所（水深20m〜50mくらい）**に移動してしまいます。
陸からだと、そんな深い場所までエギを届けるのはとても難しいですよね。
でも、船で沖に出るティップランなら、深い場所にいるアオリイカを直接ねらうことができます。だから、冬でも釣れるチャンスがたくさんあるんです。
しかも、冬に釣れるアオリイカはサイズが大きいことが多く、1キロ、2キロを超える「モンスター」に出会えるかもしれません。
冬のティップランで釣果を出すための5つのコツ
ティップランは、陸っぱりのエギングとは少しやり方が違います。この5つのコツを覚えておきましょう。
1. エギをまっすぐ下に落とす（バーチカル） ティップランの基本は、エギを船の真下に落とすことです。船が流れているので、エギが軽すぎたり、潮が速すぎたりすると、エギが斜めになってしまい、竿先にアタリ（イカが触った合図）が出にくくなります。
2. しっかりと底を取る アオリイカは基本的に底の近くにいます。まずはエギをしっかり海底まで沈める「底取り」が一番大切です。重めのエギを使ったり、「シンカー」というオモリを追加したりして、必ず底を感じましょう。
3. 激しくシャクって、ピタッと止める エギが底に着いたら、竿をビシッ！ビシッ！と強く振りながら（これを「シャクる」と言います）、リールを5回〜10回ほど巻いて、エギを海底から浮かせます。この動きでイカにエギを見つけさせます。
4. 「ステイ」でアタリを待つ シャクった後は、**ピタッ！と竿を止めて「ステイ（待つ）」**させます。この止めている時間（5秒〜10秒くらい）に、イカがエギを抱きにきます。この「激しい動き」と「静かに止まる」のメリハリが大事です。
5. 竿先の「戻るアタリ」に集中する ティップランの最大の特徴です。イカがエギを抱くと、エギの重みがフッと消えて、曲がっていた竿先が**「スッ」と真っ直ぐに戻るようなアタリ**が出ることが多いです。これを見逃さずに、すぐにビシッと合わせて（フッキングして）ください！
冬のティップランにおすすめのロッド（竿）紹介
ティップランは、竿先（ティップ）の小さな変化を見ることが命です。そのため、**「ティップラン専用ロッド」**を使うことを強くおすすめします。
ダイワ エメラルダス X BOAT
- 特徴 ダイワの船用エギングロッドの入門モデルです。入門モデルといっても性能はバッチリ。竿がねじれるのを防ぐ「ブレーディングX」という技術が使われていて、シャープにエギを動かせます。
- ここがスゴイ 竿先がとても細くて白く塗られているので、イカの小さなアタリがすごく見やすいです。初心者の方が「アタリってこれか！」と分かりやすい、最初の1本に最適なロッドです。
シマノ 23 セフィア BB ティップエギング
- 特徴 シマノの大人気エギングブランド「セフィア」のティップラン用モデルです。とても軽くて使いやすいのが特徴です。
- ここがスゴイ 「ハイパワーX」という技術で、竿がシャキッとしています。また、「タフテックα」という折れにくくて感度がいい竿先（ソリッドティップ）を使っているので、冬の深い場所での小さなアタリも逃しません。「戻るアタリ」がはっきり出やすいロッドです。
ティップランに最適なリール（糸を巻く道具）はこれ
リールは、スピニングリールの2500番〜3000番の大きさが使いやすいです。
ダイワ 23 エメラルダス RX LT2500S-DH
- 特徴 エギング専用に作られたリールです。「LT」は「軽くてタフ（強い）」という意味。ZAION V（ザイオン ブイ）という軽いけど強い特別な素材でできています。
- ここがスゴイ 「ATD TYPE-L」というドラグ（糸がスムーズに出る機能）が優秀で、大きなイカが強く引いても糸が切れにくいです。「DH」はダブルハンドルのことで、シャクったあとにピタッと止める動作がしやすいのでティップランにぴったりです。
シマノ 23 セフィア BB C3000SDH
- 特徴 先ほど紹介した「セフィア BB」の竿とデザインもバッチリ合うリールです。「C3000」は、2500番のボディに3000番の糸巻き（スプール）が付いたモデルで、軽さとパワーを両立しています。
- ここがスゴイ 「S」はシャロースプール（浅溝）という意味で、ティップランで使う細いPEライン（0.5号〜0.8号）を巻くのにちょうどいいです。ハイギアモデルなので、エギをシャクったあとの糸フケ（たるんだ糸）を素早く回収できます。
絶対釣れる！ティップラン専用おすすめエギ（ルアー）
ティップランでは、陸っぱりで使うエギよりも重い、**「ティップラン専用エギ」**を使います。だいたい30g〜40gが基本になります。
ヤマシタ エギ王 TR
- 特徴 ティップランエギの「王様」と言われるほど、定番でよく釣れるエギです。
- ここがスゴイ お尻についている「ハイドロフィンTR」という小さなヒレが、水中でエギをピタッと安定させてくれます。エギがフラフラしないので、イカが抱きやすい「ステイ」の状態を簡単に作れます。迷ったらまずこれを持っていきましょう。
エコギア エギリー・ダートマックス TR
- 特徴 「絶対王者」と呼ばれることもある、非常に人気が高いエギです。
- ここがスゴイ 名前（ダートマックス）の通り、シャクったときに「ビュンビュン！」と横に飛ぶような動き（ダート）がすごいです。この激しい動きで、遠くにいるイカや、やる気のないイカにも強くアピールできます。人気すぎてお店で見つけたらラッキーかもしれません。
ダイワ エメラルダス ボート II （RV ラトルバージョン）
- 特徴 ダイワの定番ティップランエギです。とてもバランスが良く、誰でも使いやすいのが特徴です。
- ここがスゴイ 「RV」と書いてあるモデルは、中に「ラトル」というオモリが入っていて、「カラカラ」「コトコト」と音が出ます。この音でイカに気づいてもらうことができます。とくに海が少しにごっている時や、イカの活性が低いかな？という時に強いエギです。
まとめ 冬こそティップランで大型アオリイカを狙おう
冬のエギングはティップランが本当に熱いです。 陸からでは届かない深い場所にいる、元気で大きなアオリイカをねらうことができます。
大事なのは、**「専用のタックル」をそろえて、「底をしっかり取る」こと、そして「シャクった後のステイで竿先に集中する」**ことです。
寒い冬ですが、カイロを貼ったり、暖かい服を着たり、防寒対策をしっかりして、船の上から自己ベストサイズのアオリイカを釣り上げましょう！
